横浜夜公演

「Wスタンバイ!ダブルユーベリーズ工房!」の神奈川県民ホール・夜公演に行ってきました。セットリストは今までと変わってない(と思う。少なくともW(ダブルユー)は同じ)のでコンサスレFAQでどうぞ。

  • セットリストなどに関して

「ネタばれOK」な人なもんで*1、事前に各所でセットリストやレポートを読んでいたわけですが、自分の場合はそれで(が)良かったかも知れません。何も事前知識を持たずにあのコンサートを見たとしたら、やっぱり不満・戸惑いのほうが相当大きかったろうと思います。逆に事前知識を仕入れていたからこそ、曲数に関しては「こんなもんだ」と割り切れました。もちろん、不満は無いと言っては嘘になるわけですが。
また、「ハナビ♂ム」に行ってないのも結果的にはまだ良かったのかもしれません。そりゃ「Wベリ松浦」の3組演る中で6曲披露してくれたのを見た人からすれば不満が出てくるのは当然でしょう。W(ダブルユー)単独の曲は2曲しか増えてなくて、しかもそれはW(ダブルユー)の曲じゃないんですから。「恋バカ」のカップリングなり、ほかの『デュオU&U』収録曲なりを期待するのが人情ってもんです。
このツアーはW(ダブルユー)のいわば「御披露目興行」であるわけですから、「これぞまさしくW(ダブルユー)です!」というものを見せてくれないと。「ちょこラブ」は楽しそうに歌う二人が見られたし、「でっかい…」はコンサートの終わりにふさわしいかもしれない。だけど、いま走り出したばかりの二人が「過去曲」を演る意味は無いと思う。弾(曲数)が足りてないというわけでもないですし、W(ダブルユー)ベリ工の合同ユニットで「過去曲」を演る(演らざるを得ない)のとは訳が違う*2。サプライズを狙うのは何度かツアーを重ねてからでいいです。まずは純粋な「W(ダブルユー)そのもの」を見せてください。
ホント、ニーズを掴むのが下手糞というか、ヲタの神経を逆撫でするのが上手というか…。

  • セットリストなどに関して(その2)

ベリーズ工房の2曲が終わっての最初のMCでW(ダブルユー)がはじめて登場するのですが、その後もまたベリーズ工房の曲に行くというのは(事前に知っていたとはいえ)さすがに違和感を覚えました。「なに? ぶりんこはベリーズ工房のコンサートの司会をやらされてるの? ハロコンでいうところのまこと?」という印象。実際、ベリ工の着替えタイムの間繋ぎみたいになってましたから。
事前知識を仕入れないでこのコンサートを見たW(ダブルユー)ヲタにとって、まずはじめに「カチン」と来てしまう箇所がここなんじゃないでしょうか。しかもそのまま前半6曲・40分ほどもの間、W(ダブルユー)はこのMC以外出てこないんですから、その間に「カチン」が増幅されて「ムカッ」となるのも止むを得ないでしょう。
前半にベリ工、後半にW(ダブルユー)を纏めておくという今回の構成、それぞれのヲタのテンションを持続させる狙いがあるんでしょうか。しかし、W(ダブルユー)専ヲタの視点から言わせてもらえば、MCでいったん上がりかけたテンションがベリ工が続くことで下げられ、また、後半のW(ダブルユー)パートには寸劇と(微妙な選曲の)合同ユニットコーナーが挟まれているわけで、その狙い(まぁ、こちらの当て推量ですが)は成功してるとはいいにくい状況です。
最初のMCの後は素直にW(ダブルユー)に2曲程度歌わせたほうが良かったんじゃないかなと思います。

  • 体調管理・日程に関して

事前にベリ工の誰だかが「咳き込んでた」とか「調子が悪そうだった」というレポートを読んでいたんですが、今回の公演(横浜・夜)では最初のMC以降に嗣永、2回目のMC以降に菅谷、この2名が途中リタイヤするというアクシデントがありました。もしかしたら今年の冬ハロの娘。のようにベリ工内で風邪が流行ってるんでしょう。体調を崩すこと自体は仕方のないことなので、早く復調すべくおとなしくしてもらうしかない訳ですが、どうもツアー日程がそうさせてくれないようで…。
この春のさくら・おとめツアーのとき、毎週土日で2箇所・4公演という日程を見て「うわ、働かせすぎだろ、いくらなんでも」と思ってたんですが、それ以上ですからね、今回のWベリツアーは。3週間で8箇所14公演。8/5の市原から中二日で大宮、中一日で横浜。なかなか体調が戻らないのも仕方なしでしょう。4年以上も娘。のスケジュールをこなしてきているののたんも、この点に関していえば必ずしも体の強いほうではなく*3、むしろ途中欠場の「常習者」であるので、この日程はちょっと心配しているところなんです。今年本格始動したばかりで年も若い子たち(というかまさに子どもなんですが)にはいくらなんでもハードすぎたんじゃないかなと思わざるを得ません。
すでに日程が組まれツアーも始動している以上は変更は無理ですから、せめていま体調不良の子には完全に休ませる日を作ったほうが良いんじゃないでしょうか。それで出なくなる子のヲタとしては残念かもしれないけど、体調不良で途中退場するのを見て余計心配するよりはマシじゃないですか。

  • キャプテン・清水

2回目のMCはベリ工メンバーの自己紹介なんですが、その前にキャプテン・清水が舞台袖にはけました。すでに7人で2曲歌っていた後だったのですが、そこで嗣永を舞台に戻さず休ませること、およびそれを会場に報せることを聞かされたのでしょう。嗣永のリタイヤを伝える清水の声は震えてるようにきこえました(すでにこの時点で泣いていたらしいのですが、自分の席からではそこまで見えません)。
その後自己紹介に移ったわけですが、清水が一人ずつ名前を呼んでセンターに立たせて自己紹介させるという形式でした。が、清水が最初に呼んだ名前は「菅谷梨沙子」。実は菅谷も清水が袖に呼ばれるのと前後して消えていたようなんですが、清水はそれに気づいていなかったのです。すでに相当テンパっていたんでしょうが、これでパニックの頂点に達してしまったんでしょう、次の子を紹介する清水の声は完全にハッキリと分かる涙声でした。まぁ、無理もないことです。もともと6公演目とはいえ初ツアーでまだまだ緊張していたであろうところに思わぬアクシデントにハプニングですから。
辛かったかもしれないけれど、この経験を糧にさらに「強いキャプテン」に成長してほしいと思います。

  • 二人の抜けた穴

そこからの2曲は6人で歌ったのですが、抜けたメンバーのパートは誰もカバーしていませんでした。打ち合わせする間もなかった緊急事態ですので仕方ありませんが、却ってその抜けた穴が強調されてしまいました。結果的に口パクでないことを証明することになったのも皮肉ですが。
ここで思ったことは「抜けたメンバーのパートをヲタが大合唱して埋めたらちょっとだけ感動的かも…」だったんですが、もちろん歌っていたヲタもおそらくいたかも知れませんが、残念ながら(少なくとも私のいた場所では)聞こえてくることはありませんでした。PPPHで名前を連呼する声は充分に聞こえてくるのに…*4

いろいろハプニングなどもあったベリ工パートも終了し、いよいよW(ダブルユー)の出番。「恋バカ」は3ヶ月間歌い続けているだけにさすがの安定感です。次はこの日一番楽しみにしていたといっても過言ではない「センチ・メタル・ボーイ」。本家のあのユニークなフリが踏襲されてないと聞いたときは少し残念に思ったんですが、まったくもって浅はかでしたね。いやぁ、片足でちょんちょんちょんと跳ねる「ツーツーツーツ、トーツツッツ」はかわいらしすぎてヤバかったですよ。あぁ、例の「シングルクリップス集」に収録されないのはやっぱり惜しいなぁ…。一転して、「かわいいW(ダブルユー)」の後の「サウスポー」ではカッコいいダンスで決めてくれました。
ここでいったんベリ工3人(+ちょい役でぶりんこ)の寸劇と合同ユニット3曲(+「ピリリ」のサビだけ)を挟んでW(ダブルユー)のMC。衣装チェンジがあったわけですが、はじめてその衣装を見たとき一瞬「地球戦士W?」と思ってしまいました(w。全体がスカイブルーで、右肩に緑の飾りがあるんだもの、遠目には見間違えますよ(私だけ?)。
MCでは、大宮・夜公演で披露したというアカペラ「待つわ」をここでも披露してくれました。いや、これは本当に嬉しかった。正直、大宮・夜公演を見た人のレポを読んで心底羨ましかったんですよね。ここのMCは台本なしで日替わりという情報もあったので「大宮だけのお楽しみなのかも…」と半ば諦め・半ば期待という状態だっただけに余計に嬉しかった。こういうサプライズは大歓迎です。アカペラでもきちんとハモれるのはさすがだなぁ。ホント、これまで封印されていたのが勿体無さ過ぎです。Bメロのののたんのソロ部分は気を使ってか若干早回しなんで、それは残念*5でした。そんなことをさせるくらいならいっそのことこれから「待つわ」を正式にセットリストに組み込んでくれれば良いのに…。コンサートスタッフはW(ダブルユー)のサービス精神を見習ってください。
また、このMCでは横浜という土地に引っ掛けて「(神奈川といえば)矢口さん、ガキさん梨華ちゃん」とメンバーを呼び上げ、「今頃なにしてるのかなー?(←しらじらしくw)」とメンバーが見に来てることを暗に(?)示してしまう一幕もありました。実は座席表でいうところの2階席の9列目(10列目?)の11扉と12扉の間あたりに7人の娘。メンバーが来ていたらしいんですね(→id:hachio-ji:20040816さん)。私の座席は2階席12列目の10扉と11扉の間。結構近い距離にいたんです。残念ながらちょうど私の席からは壁が邪魔で見えなかったんですけど、開演後まもなく前のほうの席がしきりに横を気にする風を見せたので「あ、誰か見に来たんだな」と分かりました。まぁ、もともとごっそり席が空いてたのがいかにも怪しげだったんですけどね…(苦笑)。ちなみに、娘。メンバーが見に来てくれたのが相当嬉しかったのか、コンサート終了時の挨拶でも「開演5分前に矢口さんが作ってきてくれた唐揚げを食べたのはW(ダブルユー)でしたー」と言ってました。そのときには既にメンバーは席を立ったあとだったんですけどね。
閑話休題。MCがあって後半戦一発目は「渚の『・・・・・』」。Aメロなどで左右に分かれて前のほうの席にアピールしたりするのは正直羨ましかった(w。だけど、BメロでPPPHをやってるのを聞いたりするとファミリー席で良かったとも思いました。あの中にいるよりはまだ二人の歌声が聞こえてたでしょうから。まったく、せっかくのハモリだというのに……。次は「淋しい熱帯魚」。W(ダブルユー)パートでは唯一のしっとりとした曲ですが、しっかり前曲とのメリハリがきいてたように思います。2階席から見て、やっぱりあの振りまねをする人は多かったようです。「次は最後の曲です」などの軽いMCがあって「ちょこラブ」。まぁ、既に上で書いてるので繰り返しになってしまいますけど、素直にW(ダブルユー)の曲で締めてほしかったですね。あるいは(アンコールがあるのはお約束だとはいえ)いちおう「コンサートの最後」とアナウンスしているのにW(ダブルユー)だけというのも変な感じがしないでもないので、ベリ工を呼んでここに合同ユニット(たとえば「ラブマ」あたり)を持ってきて締めるのも良いかも知れません。
アンコールの衣装は裾の短い浴衣風の衣装だったんですが、正直「8時だヨ!全員集合」のオープニングっぽいなと思ってしまいました。1曲目は「あぁ いいな!」。何度見ても(ってその日の「ハロモニ。」を含め4回目ですが)外を向いた二人が後ろ歩きで近寄って手を繋ぐ振りは秀逸だなぁと思わされます。いや、そこだけに限らず端々に多幸感をもらえるんですけどね。2曲目=オーラスは「でっかい宇宙に愛がある」。これもまぁ、上の「ちょこラブ」と同様ですね。コンサートの終わりに相応しいいい曲ではあるんですけれど。

  • 全体として

やっぱりW(ダブルユー)はすごいユニットですよ。歌もダンスもビシッと決めてくれて、想像以上のステージを堪能させてくれました。本当にパワーが充実しているなぁという感じ。また、MCもところどころでグダグダに行きかけたりするものの、これまで台本ばかりだったことを思えば堂々としたものです。いや、ぶりんこだけでMCをまわすことに少なからぬ不安はあったんですが、不安を持ったこと自体が失礼でした。そんなわけでW(ダブルユー)のパフォーマンスは非常に楽しめました。それだけに「もっとW(ダブルユー)を見たかった…」とはどうしても思うのです。
ベリ工も一生懸命さは伝わってきたし、正直歌は「うーん……」なんですが、遠目に見る限りはダンスもそれなりの形になっていて好印象は持ちました。ただまぁ、例のアクシデントがプラスに作用したのは否めません。あぁいうのを見せられて「『がんばれ』などと思うな」と言う方が無理ですんでね。一生懸命というのも「評価」ではなく「前提条件」ですし。いつか実力で「やるじゃん!」と思わせてくれることを期待します。*6
でまぁ、合同コンサート自体ですが、(全ての、ではないにせよ)ヲタに不満を残すセットリストや、演者にストレスを与えかねないスケジュールなどを見ても、やはり合同でコンサートをするのは「ナシ」と言わざるを得ません。おそらく、ベリ工に経験値を与えるためなんでしょうけど、何もそんなに焦って促成させることはないでしょう。いまのやり方を見ていると、却って無理を生じさせないか不安になります。メロンさんたちも単独コンを開くまでに時間がかかってるんですし、もっと長い目で育てるべきなんじゃないでしょうか。そして、その促成にW(ダブルユー)をつき合わせることなく、もっと「まじりっけなしの純粋なW(ダブルユー)」を見せてほしいと思います。

*1:もともと在宅系だからかも。後々見る予定が無ければ現場レポは「ネタばれ」じゃないから。

*2:それでも、「ジャンケンぴょん」という選曲には抵抗を感じたことは表明しておきます。

*3:8/14のフットサルでも体調不良で念のため休ませたという報道がありました。

*4:=歌を聴けよおめーら

*5:固いことをいえば「待つわ」という曲に対して失礼なので。

*6:なんか偉そうで嫌な文章だな…、我ながら。